新型コロナウイルスによる株暴落について

こんにちは、マネートレーナーの寺島です。

今回は金融資本についてのお話。

株式市場が面白いことになってきてますね。1日のボラティリティ(値動き)が、ダウで1000ドル、日経でも500円〜1000円が連続しています。まさに波乗り。台風の後の海にサーフィン行く命知らずは分かると思いますが、これ下手に乗ると死ぬやつです。(笑)

 

さて、そんなマーケット状況ですが、勿論基本フルインベストメントの僕も先週から大きく資産総額を減らしております。

正直新型コロナがここまで経済にインパクトを与えるとは考えていませんでした。

色々なデータ、医師の見解等を総合すると現状、ちょっと重い”風邪”というレベルの疫病です。これらの情報を元に僕自身は、世間の動きとは真逆で普段混んでいてうんざりする場所が空いているのでむしろ最近は積極的に外出したりしております。先週も1週間くらい沖縄に行ってました。

そんなお気楽な見方の僕を尻目に国内では各種イベントの中止、ディズニー、USJなどの施設も休園、学校も休校。世界各国でも封鎖やら渡航制限やらと相次ぎ対策が発表され、発生源の中国以外の国も続々感染者のどんどん見つかり経済へのダメージが甚大になりそうだという認識が株式市場にも広がってきたのが先週。(一月の時点で新型コロナが人・モノの動きを制限することは確定しており、サプライチェーン、ひいては経済への影響は元々想定内。むしろそれを市場が事前に織り込んでいなかったことに少し驚きました。)

さて、このような諸々の動きを受けて、個人的に今回学びになったことといえば、「事実と人の心理は全く別である」というもう何周目か分からない当たり前のことを確認したことです。

特に株式市場という場は、時に全く合理的ではない時がある。

恐らく、今回の新型コロナウイルスの影響での死亡者数は直接の病気による死者よりも経済の悪化による間接的死者数の方が多くなると思われます。

病気を過剰に怖がった結果、間接的に死ぬ人が多くなるのです。

これは一応教訓と言えましょう。

 

株式市場の顔はいくつもある。

僕はいつも投資に絶対はない、投資スタイルにも絶対はないと言っています。

 

理由は色々あるんですが、例えば以下のような視点を考えてみましょう。

その辺の個人投資家でここまで言及している人は少ないと思いますが、株式市場の顔は大きく分けて以下のようなパターンがあります。

  1. ファンダメンタル(実際に保有している資産の価値)に倣う
  2. ファンダメンタル・収益(実際にその会社が稼ぐ力とその安定感、将来の伸びを価値とする)に倣う
  3. 株式市場参加者の心理(感情:恐怖や楽観)に倣う

 

1は、伝統的なバリュー投資という奴です。会社の財務諸表を読み保有している資産の価格を算定し、その価格と株価の差額が是正されることを狙います。

→長い視点で価格の見直し

 

2は、考え方としては1の発展系。かのバフェットおじさんがグレアムの伝統的バリュー投資からフィッシャー等の考え方を取り入れて発展させました。

このスタイルの投資法は、測る価値を「保有資産」から「その資産を運用して事業が稼ぐ能力」に変更しています。別の言い方をすると、保有している資産そのものの価値よりも保有資産を利用して生み出すキャッシュの価値を重視します。

現状、あらゆるものの投資対象の価値を測る時にこの考え方は使われていて、不動産投資なども基本この考え方で価格を評価します。(収益還元法)

→中長期での稼ぐ能力に沿って評価される

 

3は、上記2つとは全く別のロジックです。また、テクニカルトレーダー・チャーチストの見方ともちょっと違います。

端的に言えば、よく言われるような「売りたい人がいるから更に売られる。買いたい人がいるから更に買われる」というフィードバックループが発生する状況で、参加者の心理が値付けの根拠となる時です。

→短期で、ボラティリティの大きい時にこの視点が支配的になる

 

如何でしょうか?

ちなみに、今は環境的に3です。そして、いつも個別株を短期トレードしている人が戦う戦場もここです。

この環境では、まともな値付けは期待できません。上にも下にも短期で過剰に動きます。いわゆるハードな効率的市場仮説が効かない世界。

この場では、今の株価の高低や会社のファンダメンタルなどは関係ありません。「市場参加者がどちらを向いているか?」のみが問題。

よく言われる、「恐怖で買い、楽観で売る」という必勝法は主にこの世界の話です。市場参加者心理の転換点を読むことが最も重要となります。

今回のコロナ騒動は、僕が思っていたよりも恐怖の感染力が高く、不確実性が増すスピードも早かった結果、市場参加者の心理悪化が想定以上で暴落を食らったと考えています。

ここで重要なのは繰り返しになりますが、”事実”よりも”人の心理”だったというところ。実態はそこまで怖がる必要はないと医者がいくら発信しても大衆は聞いていません。マスクも「感染防止に効果がない」とWHOがいくら言っても、市場ではマスクの買い占めが起こります。

 

しかし、長い目で見れば株式市場はいずれ妥当な価格に落ち着いてきます。

それがいわゆる1、2のファンダメンタルに倣う時です。

”保有資産”でも”稼ぐ能力”でもどちらでも良いですが、それぞれの会社の妥当な価格を測るモノサシとしては現状この二つがメインとなります。(2の方が今はメジャー)

 

では、個人投資家はどうすべきか?

ちなみに、他にも株式市場を観る視点として金融相場や業績相場などいくつかありますが、それについてはまた機会があれば。

では、まとめとして個人投資家は今どうすべきか?ということですが、あなたが何を投資対象として見ているか?によります。

 

1の視点なのか?2の視点なのか?3の視点なのか?

また、あなたの投資期間はどれくらいなのか?

 

それらを考慮し、今の環境で自分はどうすべきか?を自分で考える必要があります。

一例として、長期の投資期間を見込んでいて、2の視点で投資を行っているのであれば、今やることは投資先会社の事業が今後どうなるか?の確認でしょう。

特に影響なく今後も安定して稼げそうなのであれば投資判断は変わらないでしょう。むしろ、直近は3の視点で売買されているので価格が歪んでおり買い増しの機会かもしれません。

また、あくまで短期で見ている人は、先ほどから何度も書いている通り、参加者の心理を読むことに全力を傾けることです。(読めるかどうかは知りませんが)

 

以上、結局のところ普段とやること考えることは変わらないという話でした。

投資は、まず自分のやっていることを理解しておくことが最も重要です。そして、どんな時も一定の基準で考える癖をつける。基準がいつもブレていては投資での成功はおぼつかないでしょう。

それでは、また。

 

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