独自の「提案」が無いプロはお客様を見ていないか実力が足りない

こんにちは、寺島です。

タイトルの通り、今回は独自の「提案」が無いプロはお客様を見ていないか実力が足りない

ので付加価値が低いという話。

 

以下は、先日僕が行った美容室での出来事です。


 

美容師

「今日はどのような感じにしましょうか?」

 

「あまりトップの長さは変えずにさっぱりとしたいです。あと、できれば少し遊びを入れたいかも」

 

美容師

「どんな髪型かイメージあります?」

 

「さっきお話ししたこと以外は特に希望はないので、あとはプロの美容師さんにお任せしたいです。」

 

美容師

「うーん、なんかイメージはないですか?」

 

「本当に特定のイメージはないんですよね。どうせ芸能人のようになりたいと思っても無理ですし、人によって顔の作り、髪質とか頭の形とかがあって似合う髪型も変わるでしょう。その辺は素人の僕には分からない。僕が”ジャニーズみたくしてください”と言っても困っちゃいますよね?(笑)ですから、プロの人が僕に似合うと思う髪型にして欲しいです。どんな感じになっても文句は言いません」

 

美容師

「そうですか、じゃあ・・・・」

 

・・・・・・


 

というやり取りの後、ほぼ無言で彼は僕の頭を切り終えました。

 

出来上がりは「普通」

前回の髪型を少し短くした感じで、悪く言えば無難。チャレンジの後が無い。

(別に髪を切るたびにチャレンジしようと思ってはいませんよ 笑)

 

でもさあ、なんというか・・・こんなんでお金取るの?って僕は思ってしまう。(結構いい値段のカット代しました)

「現在の形のまま短く整えてくれ」ってオーダーならそのうち、AI美容師さんが勝手に上手くやってくれそうです。

 

僕は、今回のような結果ならもう別に人間じゃなくて良いなと思いました。当然リピートもしません。

端的に不満だった点は以下の2点。

  1. 「美容師さんに僕を知ろうという意識が感じられなかった」こと
  2. 「その上での提案が全くなかった」こと

いわゆる人間的な部分が非常に少なく感じました。

誰が来ても一緒。

誰が切っても一緒。

あえて、その店に”僕”が行く必要はなかったなと

 

僕は、大体どんなサービスでも「提案」をまずは聞きます。

だって、僕はその道のプロじゃありません。

プロの視点からどう見えるのか?どうしたら良いと思うのか?を知りたいわけです。

多分、その提案は素人の思い込みなんかよりずっと有益なはず。はっと気付かされるものがあるはず。

 

一回目に出てくる提案が別に僕の期待するものである必要はありません。

というか、事前には特に期待などなく、ただ、その提案から「プロとしてその人なりの美意識」と「目の前の人間への興味」があるか?を感じとりたいのです。

ですから、別に初めから面白い「提案」がなくても構わない。

何かしら「目の前の人間」を理解しようとするコミュニケーションがまずあって、その後に「提案」が出てきても良い。

 

つまり、僕がサービスを受ける時に重要視しているのは、「目の前の人間(僕)」に「プロの美意識から出てきた提案」をリスクを取ってぶつけて来て欲しいという若干わがままなモノと言えるかもしれません(自覚あり)

でも、これって多くの人が何かサービスを受ける時に期待することじゃないでしょうか?

 

「何か自分の想像を超える最適なものをプロに提示して欲しい」

 

その上で、満足を覚えればリピーターになるわけです。

ということは、「提案」をしないプロはリピーターを獲得することを放棄しているとも言えるかもしれません。

 

「提案」のあるサービスが好き

変わっているかもしれませんが、僕は何かサービスを受ける時に相手がプロであれば、癖が強くても全然構いません。(笑)

むしろ、上記の通り僕が考えつかない「提案」をしてきて欲しい。

「そんなの絶対自分では選ばないけど・・・」や、

「それは頭に全く無かった・・・」

みたいな尖った「提案」が欲しいです。その人なりの世界観が見たいのです。

 

もちろん、何かしらそれを僕に提案するロジックやセンスの部分の説明はしてもらいたいですが、結果理解できなくても自信を持って強く勧められたら多分僕は受け入れます(笑)

取り敢えずプロの提案通り試してみる。

その結果、自分の世界が広がるかもしれない。新たな視点が手に入るかもしれない。世界がよりカラフルになるかもしれない。

そんなことを期待して提案を受け入れてチャレンジしてみます。

 

是非、プロではあるのならリスクを取って提案してきて欲しい。

誰に対しても無難に、普通に、万人受けを機械的に適用して、初めから言い訳を自分の中に用意しないで欲しい。

本来、対面のサービスはほとんど全てがライブ的です。

そして、オーダーメイド的であると僕は考えています。

 

「一期一会」

対面しているその時に目の前に存在する人間に興味を持ち、その人自身気づいていない隠れたニーズを感じとり、それらを満たす提案をする。これぞビジネスの醍醐味だと僕は思います。

 

しかし

最近の営業トークやサービス提供は科学されすぎて、コンバージョン最適化の結果フォーマット通りの提供がそのまま出てくるパターンが多く無いでしょうか?

 

「こういう人には、これを聞いて、こう答えたら、これを提供する、そうすればこれくらいの確率で成約するでしょう」みたいな・・・

 

しかし、これからの時代そんな科学されすぎたサービスは人間が行わなくても良くなると僕は考えています。もしくは、機械化、最適化コスト以下の驚くほど安いサービス対価しか得られないモノになっていくことでしょう。

目の間の人間ではなく、「カスタマー」という大きな括りで捉えられた私たちへ、マニュアル通りの提案が出てくるだけの画一的なサービス・・・(AI化されたらより個別化された合理的提案になっていくと思われるので、この点でも低レベルな型通りのサービス提供しかできない人間は不利になっていくでしょうね)

 

是非、サービス業の方々には”目の前の人間”にもっと興味を持って欲しいです。

翻って、これは僕自身にも言えること。

常に目の前のクライアントへ最善の努力が出来ているか?を日々問い直さなければいけないと思っています。

長くなりましたが、以上僕が「提案」を欲しがる理由でした。

AIが発達し、今後どんどんマニュアル化できることは彼らが人間に取って代わる時代 になるでしょう。だからこそ、この記事で書いたような”人間的な部分”がより私たち人間には求められると思います。

それではまた

 

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