【仮想通貨】本当の投資家ほどビットコインに投資していないシンプルな理由

こんにちは、マネートレーナーの寺島です。

本日は、最近話題の仮想通貨への投資について

まず、結論から言いますと

「本当に実力のある投資家ほどビットコインに代表される仮想通貨には”価値”の担保が無いと考えるので、投資対象としては見ていない」ということになります。

ではでは、以下で少し詳しく説明していきましょう。

 

Contents

本当の投資家は”価値”を測る

長年結果を出し続けている投資家ほど投資対象の”価値”を測ります。

なぜなら「消費視点しか持たないから投資がギャンブルになる」の記事でも書いた通り、成功している投資家ほど長期的、客観的な価値に投資しているからです。

 

仮想通貨は投機

投資は明確にギャンブルとは一線を画します。

先日の記事、「本当の投資とは誰もが儲けられること」で書いたように、自分が何をしているか?何に投資しているか?どこの領域にいるのか?によって変わるのです。

そして、上記の記事通りの考え方でいけば、仮想通貨(ビットコイン等)は現状ゼロサムゲームと判断して良いでしょう。

つまりは、投機です。参加者の取り合いであり、他者を出し抜いたもの、有利な立場のものが圧倒的に勝つ場所となります。

その値動きはシンプルに需給により、欲しい人が多ければ上がり、欲しい人が減れば下がる。そんな世界。誰かが買い煽れば単純に上がる可能性がありますし、悲観的な予測等が出れば、暴落します。そこに「仮想通貨としての価値」など考慮されていません。

仮想通貨は、世の中に存在する量が決まっているので、「金」のような希少性がある。価値は担保されている!という人がいます。または、仮想通貨の価値の担保は、それをマイニングするためにコンピューターを動かすので、その「使用された電気代」だ!とする意見もあります。

うーん、どちらも弱いですね。

端的に言えば、どちらも「価値の担保」には遠い気がします。電気代なんて、あらゆる電化製品に使用されていますし、それらも価値を持つというのでしょうか?

また、希少性に関しては、前提としてそれを欲しいと考える人の需要が必要です。

「仮想通貨を欲しがらせる何か」これを前提としてしていなけれ希少性は意味を持ちません。

 

[参考記事]

投資家としての視点

冒頭で書いたように本来の投資家は「価値」を測ります。

仮想通貨は何の価値があるのか?それが問題であり、前回の記事で言えば、プラスサムであるのか?ということです。

現状の結論は、始めに書いた通り「価値は見積もれない。ゼロサムゲームの投機なので長期的なリターンは未知数」ということになります。

しかし、それで終わっては面白くないので、本来の投資家としての仮想通貨に対する考えをもう少し書いておきます。

 

仮想通貨は”通貨”である

まず、当たり前の前提を確認しておきます。

仮想通貨は、本来”通貨”ですよね?では、通貨の基本的特徴を確認しましょう。

  1. 価値保存
  2. 流動性
  3. 信用(使用価値と言っても良いかも)

まず、1「価値保存」がなされていないといけません。分かりやすく言うとナマモノのように腐ったり、価値が変化しうるものではいけないのです。また、変造、コピーされないということも大事です。他のものと交換する時に価値が大きく変化するもの、コピーであって本当は無価値なものでは安心して交換ができないですよね?

2「流動性」は簡単に持ち運べて必要な時に利用できることです。めちゃくちゃ重い岩とかじゃ必要な時に気軽に利用できません。他にも交換手続きが簡素とか色々な側面があります。

3「信用」これが通貨の本丸。つまり、世の中の人皆がその通貨の価値を認め、一万円なら1万円の価値があると知られていなければいけません。人生ゲームのお金がその辺のお店で使えないのは、お店の人がその人生ゲーム紙幣に価値を見ないからです。「信用」が無ければモノやサービスとの交換は行われません。

ざっと、通貨の本質を確認しました。

私たちが日常で使っている「円」や「ドル」も本質的に仮想通貨と同列に扱えるのです。

そして、現在の「円」や「ドル」などの国際通貨では何がその価値の担保しているか?というと当然ですが、国家がバックについて価値を担保しています。(昔は、「金」が価値担保していた)通貨の歴史は詳しく話すと長くなるので割愛します。興味ある人は自分で調べてみてください。

では、仮想通貨に戻りましょう。

仮想通貨はブロックチェーン技術などで1、2はある程度クリアしているように思えます。(ブロックチェーン技術も複雑で長くなるので自分で調べてみてください。要点だけ述べると、確実に記録されてそれを変造できない。でも皆がそれを確認できるので取引の安全性が保たれる。それが世界中で分散処理されている。みたいな感じです)

現状の仮想通貨の問題点は3「信用」及び「使用価値」部分でしょう。

現状、その辺のお店で仮想通貨は使えませんよね?仮想通貨は、まだまだ信用されていないのです。そして、仮想通貨もたくさんの種類があり一般人には訳がわかりません。どの仮想通貨が本当に使えるのか?

また、1「価値担保」にも影響しますが、投機的な動きにより価格が大きく変動しているので、交換した時にその仮想通貨がいくらの価値を持つか?が不安定です。これも本来の「通貨」としてはマイナス要因、通貨としての信用に関わります。リアル通貨でも、新興国の通貨はカントリーリスク含めて信用がなく、価格変動も大きいので一般的に欲しがられません。(だからこそ金利を高く設定して魅力を上げようとするのです。よく債権投資で新興国通貨が設定されて高金利を謳っていますがリスクを考えると当たり前の話)

 

15年投資成果を上げ続けている私が仮想通貨を買った理由

ちなみに、私自身は去年の初めにビットコイン買い、今も保有しています。

しかし、ビットコインを投資対象として買ったわけではありません。私は新しいテクノロジーへ触れる経験と、上記の通り投機的な見込みで買いました。ですので、買った量も最低限です。

もう少し、詳しく説明します。

私がビットコインを買った理由は、

  1. 次世代の通貨としての期待
  2. 今後のことを考えた場合のダウンサイドとアップサイドの不均衡を見込んだ

1は、上述した通り仮想通貨は本来「通貨」です。そして、仮想通貨は国際送金やその際の各種手数料、送金着金のタイムラグ、など現状のリアル通貨で不便なところを解消する可能性があり、それが今後世界的にスタンダードになる可能性もあります。

色々な商取引における利便性の向上に仮想通貨は貢献するかもしれません。

そして、そのような未来を考えた場合の「仮想通貨の使用価値」に私は期待しています。直近では、ビックカメラがビットコインに対応したようです。(参考記事→日経新聞

ダウンサイド・・つまり、今後下げるよりも、アップサイド・・・つまり、色々なところで使用できるようになって更に需要が伸びる可能性の方が高く、その際のアップサイド幅は大きいと考えました。

強調しておきますが、この判断は「投機」です。言い換えれば「仮想通貨がこれからリアル店舗に広がって皆が欲しくなる方向にかけたギャンブル」です。ここに価値担保はありません。

 

まとめ

長期的に成果を出している本来の投資家ほど、大きく仮想通貨に投資をしていません。やっているとしたら私のように「お遊び投機」or「新しいモノへ触れるため」 のような感覚でしょう。

理由は、今後も仮想通貨自体の価値が増える担保が無いからです。そもそも現状の価値自体も見積もりが困難ですので。

今、仮想通貨で大儲けしているとされている人たちは本来の意味の投資家ではありません。彼らはギャンブラーであり、大半は単なるラッキーでしょう。長い目で見れば似たような投機案件で将来大損する人たちです。ですので、彼らに憧れ、彼らの話を真面目に聞く価値はないと思います。

 

最後に、仮想通貨の税務上のリスクを指摘しておきます。

仮想通貨は現状、株や為替取引などのように金融商品と認められていません。つまり、国からの規制と優遇がない状態です。

これは何を意味するのか?

日本においては、金融商品はかなり厳しく制限され規制されています。金融知識を持たない一般人が損させられないように国家が親のように保護しているのです。(この点、規制が過剰でありもっと国民を大人扱いした方が良いと個人的には思っていますが)

その代りと言っては何ですが、金融商品には利益に対する税務上の優遇があります。(分離課税で一律20%※復興税は省いてます)

しかし、金融商品と認められていないものに関する利益に関しては、大体の場合「雑所得」とされて、これは総合課税になるので、税率は累進課税になり高年収な人ほど税金が高くなるのです。(投機利益自体も大きければそれに比例して税金も高くなる)仮に1億円とか仮想通貨で利益を上げた場合、半分以上税金で持って行かれる可能性すらあります。累進課税の最高税率は50%を超えますので・・・

この税務の面も、本来の投資家が仮想通貨に投資しない大きな理由の一つです。つまり、税金が高すぎる上に損益通算なども使えないので、従来の金融商品を取引する場合と比べてとても不利です。(しかもまだ統一された見解は出ていない)

以上、本来の投資家ほど仮想通貨に投資をしていない理由でした。

投資のご相談、基本的な金融リテラシーに関して興味がある人は以下をチェックしてみてください。

 

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