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こんにちは、マネートレーナーの寺島です。
今回は、投資で成功するタイプと失敗するタイプについてお話ししたいと思います。
僕が日々相談に乗っていてよく実感すること。それは、投資を中途半端にかじっている人ほど上手くいかない世界であるという事実です。
最近、投資に興味をもち自分なりに色々やっていたり、どこかに投資の勉強をしにいっているという人が増えています。
恐らくですが、去年の老後2000万円問題のニュースなどで急に不安になり投資・資産運用を考え始めた人や、現在の環境では労働収入の伸びが限定的で、将来のために他の資産形成手段を考え出した人がここ数年増えているということがあるのかもしれません。
一方で、このように最近投資を始めた人で上手くいっている人はあまりいない印象です。
仮に、ここ数年の市場環境でトントンか多少のプラスという人は「失敗している」と言っていいでしょう。もし、この期間マイナスであるのなら大人しくインデックスでも買ってい放置していた方が良い場合もあると思います。
投資で成功する人と失敗する人の特徴
さて、それでは投資で上手くいかない人の特徴をいくつか挙げていきましょう。
- 無意識に難しいことが嫌い
- 抽象的な話が苦手
- 何か必勝法が何処かにあると思っている
- 平積みの投資本とかを大量に読んでいる
- 投資塾的なところで勉強している
- 手当たり次第の情報収集
- 誰かの受け売りを語りがち
- 初心者意識が強い
- 被害者意識も強い
- 頭のどこかで相場予測ができると思っている
- 具体的な儲かる株を知りたがる
- テクニックが好き(練習すれば上達すると思っている)
僕の観察する範囲でですが、投資で上手くいかな人はざっとこのような特徴があると思います。
また、全部揃っているというよりは、ポコポコと3つ前後の特徴を持っている場合が多いでしょうか。(全部に当てはまったら100%損する人なので投資は絶対にやめましょう 笑)
見ていて僕が強く感じることは、全体として「受動的」なところです。基本的なスタンスとして「この世界のどこかに成功に繋がる”答え”が合って、それを誰かが教えてくれる」という意識を感じます。そして、具体的なテクニックや情報を欲しがっているイメージも強いですね。あっちでこう言っていたからやってみた・・・次にあの有名な人がこう言っていたからこうしてみた。ということを延々と繰り返している感じ。そして、失敗も勉強だと無駄にポジティブに捉えていることも多いです。彼らは成功に繋がる幻想の迷路に自分から迷い込んでいるように見えます。
対して、投資で成功する確率の高い人の特徴はどのようなものでしょうか?
ちなみに、これから挙げる特徴は僕自身の投資経験と、その他保有資産億単位のガチ個別株投資家を複数人観察し抽出した特徴です。
- 原理原則、本質論に興味がある(テクニックにはそこまで興味がない)
- 自分なりに考える軸がある
- 初心者意識とは別の謙虚さを持つ
- むしろ初心者意識はない
- 投資塾なんて行っていない
- 投資の勉強の基本は優良図書(古典が多く、最近発売されているような内容の浅い平積み系投資本は読んでいない)
- 仮説検証のサイクルが早い
- 儲かる株より、成功している投資家の手法やスタイルに興味がある
- 情報の取捨選択が的確
こちらのイメージは、一匹狼で自分なりにコンパスを持って進んでいる感じ。
同じ迷路でも自らゴールに向かう意思を感じます。彼らは誰か有名な人が言っていたとか話ませんし、そういう人の投資判断もほとんど参考にすることがありません。自分は自分。
勉強の意識も高いですが、その場合も自分なりの投資スタイルに取り入れられるか?の視点が重要で、紹介されている表面的なテクニックや相場予測もほとんどスルーしています。重要なところはそこじゃないことがよく分かっているのです。
今、投資経験がなくこれから始めようとしている人でも、上記の意識を持っていれば自然と成功していくでしょう。投資で失敗する人とはマインドセットの部分でスタートから圧倒的な差があります。
言い換えると、投資で成功する為に必要な要素はそのマインドセットの部分と言えるでしょう。知識の量やテクニック、相場予測やこれから上がる株などの情報なんて二の次三の次なのです。
僕は以前興味本位で某証券会社の主催する投資セミナーみたいなものに参加しことがありますが、そこで「これからの株式相場がどうなるか?」とアナリストに聞いている人がいました。
大きな声では言いませんが、その質問自体がズレています。そんなモノをアナリスに聞いたところで何の意味もないのです。
占い師に1ヶ月後の天気を聞いているようなモノ。
参考にすらならない。
仮にそのアナリストが「これから上がりますよ」と言ったらその人は買うのでしょうか?
そして、それで損をした時その人はどういう学びを得るのでしょう?
投資で結果が出る2つのタイプ
それはズバリ
- 上記のガチ投資家タイプ
- 完全に丸投げタイプ
の2つです。
1のタイプはもう説明しました。このタイプは自分なりに個別株へ投資して成果を出していきます。
また、個別株投資に限らず知識の量も幅広いので、インデックス投資についても他のどのタイプよりも理解し実行できます。
次に2の「完全に丸投げタイプ」ですが、こちらは中途半端にも投資のことを学ばないタイプです。(書き間違いではないですよ。むしろ中途半端に投資を学んだら失敗するので)
このタイプは低コストで「インデックス投資」が可能になったここ十年程度の間に現れた特殊なタイプ。
本来、投資は自ら学び理解できる人しか出来ません。
しかし、低コストインデックス投資の登場により全く投資の理屈を知らなくても平均点の投資が可能になりました。(ジョンボーグル万歳!!)
そして、インデックス投資は長期(20年、30年以上)気絶投資することをその教義としています。下手に素人が投資を学び感情に左右されて売買をすることは愚の骨頂。このことは以下の記事で詳しく書きました。
参考)
つまり、インデックス投資では「投資を学ばないこと」が逆に強みになるのです。(本当は、インデックス投資も勉強し投資の理屈を腑に落とさなければいけませんが、ここでは極論を書いています)
まとめ
はい、まとめます。
投資で成功する人は、「人に影響されず自分なりに考え学ぶことが出来る”一匹狼タイプ”」か「完全に思考停止でシステムに乗ることが出来る”良きにはからえタイプ”」です。
それ以外の中途半端に投資をやってみたいタイプ
軸を持たず誰かの受け売りで投資をやるタイプ
いつも勉強ばかりしているけど結果に繋がらないノウハウコレクタータイプ
などは、ほぼ上手くいきません。
これ、怖いことですが僕の観察範囲で分布を考えると”一匹狼タイプ”は1割以下、”良きにはからえタイプ”は2割程度です。つまり、残りの7割程度はほぼ投資で上手くいかないタイプと言えます。
皮肉ですね。やる気はあるけどその方向性がズレているだけで上手くいかないのです。そして、その方向性のズレは容易には変えられない・・・なぜならその人の思考癖や価値観などがその根本にあるからです。
実際、僕は投資で上手くいかないタイプと思われる人とこんなやりとりをしたことがあります。
Aさん「投資のヘッジで金を買いたいんですけどいつ買うのが良いでしょうか?」
僕「金を買うことの理由をAさんはどう考えていますか?」
Aさん「〜さんの本に書いてありました」
僕「金というアセット自身は基本的に価値を生み出さないのでAさんの想定する長期で考えるならば自ら価値を生み出す株式等を保有する方が結果が出やすいと思いますよ」
Aさん「今、金を買うタイミングではないということですか?」
ぼく「そもそも私は特定の金融商品の売買タイミングの話はしていませんし、相場予測をすることも仕事にしていません。お話ししているのは投資の基本的な理屈についてです。」
Aさん「金は投資としてダメということ?」
僕「金の価格が上がる時がどういう時かAさんは理解していますか?」
Aさん「いえ、私は投資の理屈なんて分かりませんが、〜さんが金でヘッジをする方がいいと本に書いていました。」
僕「投資として見る時、金は基本的に自ら増えません。その希少性に価値があります。そして、通常金などの貴金属アセットに資金が流れてくる時は株式などの自ら価値を生み出すアセット(投資対象)の期待値が下がった時です。つまり、世の中が不景気になった時に金に資金流入するというストーリーがありえます。しかし、それをAさんの投資に取り入れるか?はこれらの理屈を踏まえてご自身で考えることです」
Aさん「難しいですね。小難しいことはよく分からないです。私はただ今金を買うべきか?を聞きたいだけなのです」
僕「・・・・」
これは決して誇張はしていません。むしろ抜粋なので、かなりコンパクトにまとめました。
「投資の理屈はよく知らないけど、誰々がこう言っていた」というのが投資の根拠になっている人には、その考え自体に疑問を差し挟むことがかなり困難です。(ちなみに、このような人は証券会社の良いお客さんになります 笑)
個人的には、このようなタイプの人が投資で成功するのは難しいと思っています。根本的に考え方を変えなければいけない。「誰かが投資をしろと言っていた」というのは、投資を始めるきっかけとしては有益ですが、いざ投資を始めた後は有害になりがちです。投資は根本的に自分自身の責任で考え、判断し、成果を得るものなのです。
あなたはどのタイプだったでしょうか?
もし、上手くいかないタイプだった場合は是非思考を変えてみてください。人間は変化・成長できます。自分が上手くいかないタイプだと気付ければ変わることは出来ると思います。
以上、投資で成功できるタイプと失敗するタイプについてでした。
次回も、投資に関する記事を予定しています。
それでは、また