こんにちは、マネートレーナーの寺島です。
今回は、投資における心構えについて。
投資初心者で、特に知識もない人に多い行動・・・それが
「暴落時のうろたえ売り」
です。
この行動は投資をする上で最悪の行動になり易いので気を付けましょう
Contents
投資は感情でやると大損する
まず前提として、「投資」はロジック(論理、理屈)でやるべきです。
感情のみで投資をするのは最悪。
しかしながら、一般的な投資初心者は、「なんとなく儲かりそう」という動機で投資を始めます。
特に最近は、ロボアドバイザーやおつり投資など初心者が投資を始め易い環境が整ってきましたので、気軽に「投資」を始める人も増えている印象。
私自身は、リスクの少ない方法で始められるし、心理的な投資のハードルが下がるのでこの流れ自体は歓迎するのですが、一方で心配にもなります。
その心配が、この記事でテーマとなっている「感情」だけで投資をする人が増えること。
投資を学ぶ場がない
気軽に投資自体は始められるようになりましたが、「投資」の理屈や知識、基本的な金融リテラシーを学ぶ場はほぼ皆無です。
これは非常に危険。
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「投資」は当たり前ですが、値動きがあります。
投資初心者はこの値動きに対する免疫がなく、特に日本人は元本保証を愛する民族なので異常なほど値動きを嫌います。
そこで、大きな暴落が来たり、逆に暴騰が来たりするともはや普通の人は「恐怖」や「歓喜」という感情に支配されてしまう。理屈などもともと持っていないのですからその行動はほぼ100%感情のみ・・・・
感情で動く人=カモ
投資の世界では特に、感情で動く人はカモになります。
感情で動く大衆と同じことをしていては大損してしまう・・
大衆は常に間違っているのです。
「株価はなぜ下がるのか?」
この質問のシンプルな答えは、「皆が売る」からです。
そして、「皆が売る」からさらに恐怖で「売る」のです。
つまり、投資の世界ではマーケットとそこの参加者は双方向で影響を与え合っていて、売る人が増えると株価は下がり、株価が下がると更に売る人が増える、売る人が増えたのでもっと株価は下がる・・・・・・とループになって過剰に売られていきます(暴騰時はこの逆)
「マーケットは感情的である」
あなたも一時の「怒り」で言いすぎたり、過剰な行動に出てしまったことはないでしょうか?
株式市場をはじめとした投資マーケットも同じです。
人間の感情と双方向に影響を与え合う場なので、当然そこは「感情的」
あなたが感情に支配されて行動すると、同じく投資の世界でも失敗します。
暴落は買い
長期視点で言えば、暴落は買いです。
ここまで書いてきたように、マーケットは一時的な感情で過剰な値動きをします。
それは、本来の価値よりも一時的に安い(高い)価格をつけるということを意味します。
昨日、100円だった同じバナナが今日、130円だった。
そして、その次の日は80円になりました
こんなことが普通有り得るでしょうか?
しかし、これが当たり前に起こるのが株式投資の世界。
感情で値段は動き、日々不合理な値段を付けます(長期平均をすれば合理的な値段になるのも面白いですね)
100円の価値のモノが80円で売っていればそれはバーゲンセールですよね?
一時的な暴落とはつまり、こういう場合が多いです。
「暴落で恐怖から換金売りをする」ということは、本来100円の価値があるものを80円や70円で売渡す行為になりやすい。少し待てば100円に戻ったり、また逆の感情の影響で120円になったりするのにわざわざ安値で損失を確定する行為です。
昔から投資信託でもマーケットが暴落すると無知な一般客が感情から換金売りを申し込み、投資信託もその換金に応えるために安値で株を売り現金を用意しなければならず、結果的に投資信託自体も正常な運用が出来ない・・・という問題があります。(これが一般個人投資家が機関投資家に勝てる理由の一つでもある。投資信託を運用する機関投資家は無知な顧客という足枷をはめられています)
積み立て投資ならドンと構えていろ
最近、国は個人の投資環境を色々整えてきていて、その一環が「長期」「積立」という投資において王道の実践です。(積立NISAやideco等)
無知な投資初心者が失敗しにくい投資法を国がシステムとして整えてきています。
しかし、冒頭のとおりやはり無知な人間は怖くてそのシステムを無視し「恐怖」にかられてしまう人が多いのが現状。
「長期」「積立」なら特に、一時的な暴落はバーゲンセールと考えましょう。
安く価値あるものが買えるチャンス。
間違っても、恐怖を感じてなりふり構わない売りに走ることがないように
せっかく「長期」「積立」のシステムを整えて一般人も投資しやすい、そして長い目で見て良い結果になりやすい方法を推奨されているのに、自らの無知によって落とし穴にはまることは避けましょう。
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最低限の投資知識とリテラシーを身につける
私は一貫してお勧めしているのですが、どんなに手軽に投資を始められるようになって多くの人が参加するようになっても、「投資」をするからには多少の勉強は必須だと思います。
国も、投資を始めやすいインセンティブやシステムは整えてきていますが、やはり無知な個人投資家の危険性を認識していて、金融教育、投資教育をしなければと考え始めています。(いつ実現するか?はわかりません)
実は、投資や金融リテラシーと言ってもそんなに難しいことを学ぶ必要はありません。
「本質」部分を幾つか知っていれば一般的には十分。
しかし、私が仕事をしていて感じる難しさは、この基本的な知識を有効に活用するには経験が必須であること
知識だけ知っていてもあまり意味がないのです。
むしろ、中途半端に知識を持ってるだけで経験がない人は行動せずにネガティブ部分ばかり周囲に吹聴します。
投資は特に適切な経験が必要。実践をともなわない頭でっかちの自称投資家はまた逆の意味で失敗しがち。
このことから投資教育には実践と適切なサポートが必要だと思う次第。
兎にも角にも、今後の世の中のことを考えれば「投資」はすべきですし、それを支える論理自体は身につけるべきです。そうすれば暴落でなりふり構わず売りに走るという愚かな行為はしなくなるでしょう。
それでは、また