こんにちは、寺島です。
今回は、無料相談を受けているFPの裏話について。
結論から言えば、「無料ほど高いものはない」というお話になるのですが、何を隠そう、僕も一応初回は無料で相談を受けています。(笑)
ではなぜ、僕が、初回1時間無料でやっているのか?
それには明確な理由があって
- 僕がどういうサービスを提供出来るのか?をきちんと説明する時間が必要
- 人としての相性を見ることでお互いのアンマッチを防ぐ目的
と、主に上記の理由によります。
簡単に言えば「僕のサービスがきちんと相手にハマってメリットを出せるのか?」をお互いに判断する時間を取りましょうということです。
この結果、自分の思っていたサービスと違うと判断して離れていく顧客もいれば、こちらからお断りをする例もあります。
一般的にFPという肩書だけでは一見何をするのか?(出来るのか?)が判然としません。
僕自身、他のFPを名乗る人に会ったことがありますが、その人が何をする人なのか?がよく分からないことは多々あります。この人は何をして収益を上げる人なんだろう?と疑問を持ちながらお話をするうちになんとなく「ああ、この人は保険を売っている人なんだ」「この人は投信の勧誘をしている人か」とかが分かってくるのです。(多分、相手のFPも僕に対して同様に思っていると思います 笑)
一般的にもFPと聞いて多くイメージされるのは「保険屋さん」「ライフプランを作ってくれる人」「お金のプランニングをしてくれる人」「キャッシュレスとかお金周りのトレンドについて詳しい人」とかが多いことでしょう。
やはり、とても漠然としていますね。
他にもざっくり「お金の専門家」と紹介されることもありますが、果たして何を持って専門家と呼ぶのか?の説明はなくなんともモヤモヤする次第。
この様に、FPの一般的な認知状況としてはこんな感じですし、僕は普通のFPとは全然違って金融商品販売をしないビジネスモデルで仕事をしていますので、より「何をする人なのか?」が伝わりづらいということは自覚しています。
ですから、初回の1時間は僕のことを知ってもらう時間、お客様のことを知る時間として無料でやっているのです。
家を買う時にご注意を
さてさて、前置きが長くなりました。
本題に入りましょう。
先日、以下の様な記事を読みました。
→家族の人生を左右する…「住宅ローン」という金融商品のリスク
内容はとてもまともな記事で、皆最低限これくらいは考えて家を買って欲しいなぁと読んでいて思ったので是非リンクへ飛んで読んでみて下さい。
で、この記事の中で以下の様な文章がありました。
最近では銀行や住宅会社が窓口となり、FPによるライフシミュレーションを行うことが多くなっています。ライフシミュレーションとは、10年、20年、30年先にわたって、家族構成や収入・支出をもとに総合的なお金の動きを予測するシミュレーションのことを言います。
中略
ただ、こうしたライフシミュレーションにも、思わぬ落とし穴が隠れていることがあります。ハウスメーカーなどの主導のもと無料で行っているシミュレーションの中には、「家」を建ててもらうための誘導ツールになっているケースもあるのです。お客様のライフシミュレーションに欠くことのできないFPですが、会社によっては、契約に際して背中を押す役目になっている場合も実は少なくないのです。
いやホントそう。僕は、同意しすぎて赤べこの様になっていますよ。
これはFPという肩書を悪用する例ですね。
この様な中立で公平&お金の専門家というイメージのFPを間に噛ませて不動産購入の背中を押す・・というスキームは現在も至る所で行われています。
FP名乗っているだけで実態はその不動産会社の人間という悪質なものから、高額のキャッシュバックを約束し外部のFPを使うといったやり方まで業態は多数あり、いずれにせよ彼らは「不動産を買って大丈夫!」というお墨付きを与える役割を担っています。
ホント、「無料」ほど高いものはないですよね。
「無料」の裏にはそれをペイするスキームが必ずある。そこに想像力を働かせましょう。
「この人はどこで収益を上げているのだろう?」と考えるのです。
こう考えるとFPという肩書の周りには「無料相談」という文字がよく踊っています。
その文言を見た時、あなたは「この無料は何で成り立っているのだろう?」と考えてみてください。
ボランティアじゃないので、必ず収益を上げるビジネスモデルがその裏には存在します。
参考までに、FPという業界で言えば「無料」の裏には金融商品の販売があります。
9割これ。
金融商品というのは、「保険」や「投信」「ワンルームマンション」「居住用不動産」「信託口座」等々のことです。
無料で相談に乗った後に彼らは自分たちの手持ちの金融商品勧誘を行い、契約を取って初めて彼ら FPの売り上げとなります。
つまり、彼らのビジネスは販売ありき。
何かを売ることが目的の人間に相談をしに行っているという認識はしっかり持っておきましょう。
果たして、彼らは真の意味で顧客目線での相談に乗ることが出来るでしょうか?
顧客の利益を考えた末、売ることをせずに無料で終わらせるという選択をするでしょうか?
自分たちの手持ちの金融商品以外を勧めるということが出来るでしょうか?
よーく考えてみることです。
まとめ
以上、無料の裏には理由があるというFPビジネスのお話でした。
僕は、金融商品販売前提のビジネスモデル自体に欠陥があると考えています。
だから、一見さんには僕のビジネスモデルを説明する時間が必要なのです。
このFPを含めた金融業界のビジネスモデル問題に関しては以前から何度かテーマにして語っていますのでよかったらそれらも読んでみてください。
くれぐれもこれを読んでいるあなたは、家を買う時、投資を考える時、保険契約を考える時に「無料」のFPに相談してそれを真に受けないで下さいね。
自分自身で学び、判断する軸を持つことが自分を守る盾になります。
それでは、また