こんにちは、寺島です。
今日は、近所の温泉施設で仕事をしておりまして、施設内の露天風呂やリラックススペースからは海が一望出来る最高のロケーション。いわゆる、ワーケーションってやつですね。(まだ世間の話題として続いているのかな?)
こんな感じで近所でワーケーションが出来るので、最近私は隔週でワーケーションしに来ております。(ワーケーション言いたいだけ)
とはいえ、やはり温泉はリラックス出来て良いですね。
そして、適度にリラックスした後は仕事も捗ることをここ最近のワーケーション活動で気づきました。
これが連休とかで家族や友人たちとリゾート地へ赴く温泉とかだと、完全にオフ!!と言う感じになりますし、せっかくなので全力でリゾート感を楽しみたい!と逆に色々忙しくなります。
うん、ご近所ワーケーション最高。
と言うことで、今回の本題
Contents
金融リテラシーってなんなんでしょうね?
今、高校とか学校教育で「金融リテラシー」を教える動きがあります。
また、世間のFPさんや自称金融リテラシー高い方々が、SNSで「今身につけておきたい金融リテラシー!」とかを分かりやすく発信しているのもちょこちょこ見ます。
かく言う私も、ご存知の通りこんなブログとかで金融リテラシー的なものを発信しているのですが、 最近思うんですよ・・・「金融リテラシー」ってなんだ?って
制度や利用方法を知っていることは金融リテラシーなのか?
私の疑問については、端的に言えば以下のようなモノも金融リテラシーなんですかね?と言うものです。
- NISA制度を知りましょう!(積立NISA、ジュニアNISA等含む)
- 非課税枠はこういうやつです!
- 住宅ローン金利はここがお得!
- 保険料は安い方が良い!
- 年金はいつからいくらもらえる?
- 投資をするならiDeCoから始めよう!iDeCoとは?
- インデックス投資が初心者には最適です!
- キャッシュレス支払いのプロ!
- ポイ活ノウハウ!
- 楽天のポイントが改悪になった。これからのお勧めサービスはこちら!
- ネット証券のどこがポイント稼げる?コスパ!
- 高額療養費制度を知っておこう!
- 不動産投資の注意点!
- 株式投資の注意点!
- FX、仮想通貨投資ってこう言うモノです!
- etc
以上、何が言いたいか?というとこれら全部、ググって出てきたサイトの文章を読めば分かることなんですよ。
必要なのは国語力と算数です。わざわざ「金融リテラシー」なんて大仰な科目として高校生に教えるようなモノではない。
いや、本当。
読めば分かる話。日本語を読め、と
世間で言われている金融リテラシーってこう言うモノなんですかね?
ちなみに、FP(ファイナンシャルプランナー)資格試験の大半は、上記のような問いを試験で問われます。
つまり、日本国の年金制度や社会保険制度、不動産周りの法律、金融商品周りの法律、基本的な金融商品の特徴、等々に詳しくなるのが、FP資格試験を経て身に付く知識です。
決して、「実際の投資能力」や「決算書等の数字から分析し何かを読み解く能力」「会計視点、ファイナンス視点から問題点を見抜き、解決策を考える能力」とかはFP資格試験では身に付きません。
(以前、FP資格を取れば金融リテラシーが高くなるのか?と言う記事を書きました)
私は、お金周りの制度や法律に詳しくなることは別に金融リテラシーなんかじゃないと思うのです。それは先ほども言ったように国語能力があれば事足りるお話。
普通の教育を受けた日本人が年金のサイトを読めば、年金制度については分かるはずです。これらを整理して分かりやすく語る人は別に金融リテラシーが高い訳ではなく情報整理が得意な人と言えるでしょう。それを「ファイナンシャルプランナー=お金の専門家」と呼ぶのは違和感があるのです。情報整理ならその辺のブロガーで十分。
以上より、私は、「実際の投資能力」が高い人や「決算書等の数字から分析し何かを読み解く能力」がある人、「会計視点、ファイナンス視点から問題点を見抜き、解決策を考える能力」を持っている人のことを金融リテラシーが高い人と呼びたいと思います。
表面的な知識だけ、情報整理だけだと役に立たない
繰り返しになりますが、制度や法律、その他利用法的知識(キャッシュレス決済とかクレジットカード利用の注意点とか)を知っていることは、本質的に生涯に渡ってあなたの人生を助けるであろう「金融リテラシー」の向上には役立ちません。
なぜならそれらは単なる手続知識だからです。
制度が変更されればまた一から学び直し。
そして、また改めて情報収集&整理をしなければなりません。
あなたの人生を助ける「金融リテラシー」とは、そんなモノだったのでしょうか?
あなたの期待していた「金融リテラシー」の効果効能は、そんなモノだったのでしょうか?
実例
私のところに相談に来た事例を二つほど紹介します。
どちらの登場人物もここまで説明してきた世間的な「金融リテラシー」定義だと高リテラシーと呼ばれる人達です。
Aさんの場合 「家計の改善、最適化をしたい!」
Aさんは、バリバリの理系サラリーマン。
仕事も優秀なのでしょう。彼は、自分の家の家計を全て細かくエクセルに打ち込み、「固定費」「変動費」「生活費」「娯楽費」などなどカテゴリー分けまでして管理していました。
当然、世間でいう金融リテラシーも自分なりに学んでおり、高リテラシーである自負も感じます。
しかし、彼はどうやっても家計がプラスにならない・・どこに問題があるのか?と言う主訴で私のところに相談に来たのです。
結論から言えば、Aさんの問題点は部分最適の罠に陥っていて全体最適の視点が全くないと言うものだったですが、これは世間でいう金融リテラシーの範疇にはあまり登場してきません。
Aさんは、細かいカテゴリー分けや家計の最適化みたいな「金融リテラシー」を駆使し自分なりに頑張っていましたが、原理原則のお金を扱う感覚とお金が人生で演じる役割という視点が欠けています。
だから、自分の分析の問題点に気づけず、自分なりにやった最適解のどこが間違っているのか?が分からないという状況に陥っていました。
もっと正確に言うと、Aさんは分析自体も出来ていないわけです。
ただ、エクセルに数字を打ち込み、カテゴリー分けして整理しただけ。本物の「金融リテラシー」が欠けているからそこから何かを読み取ったり、知見を得ることが出来ていません。
Aさんにとって大事なことは、細かい家計管理などではなく、B/Sをベースに今後のライフプランややりたい事、人生で重視したいことを落とし込み、それを実現する為にP/Lを見直すことでした。
つまり、人生の全体最適を前提に優先順位をつけ、Aさんの人生の価値の最大化を考えることです。目先の収支を細かく分類し、数字をこねくり回して プラスを作ろうとすることは根本的に目的から外れていたと言えるでしょう。
Bさんの場合 「投資の最適解はこれで良いのか?」
Bさんは、インデックス投資をYouTubeやブログ、投資本等で学び、ネット証券を通じてインデックスファンドを複数実際に買っていました。
更に、学んだ知識を活かして自分なりにポートフォリオを組んだりもしましたが、正解が分からず、果たしてそれが最適なポートフォリオなのか?という主訴で私のところに相談に来ました。
このBさんの事例は投資初心者がハマる典型的な事例です。
ある程度頭の良い人は、少し投資をかじり学び始めると、合理的に見える「インデックス投資」に辿り着くと思います。そこまでは良いのですが、そこから更に色々な情報を仕入れ迷子になるという流れになりがち。
このBさんタイプの症状は、
- 軽症→インデックスファンドを複数買い、自分なりのシンプルなポートフォリオ的なものを構築してみる。でも正解か?がよく分からず、ずっと「答え」が気になっている。
- 中等症→インデックスポートフォリオに飽き足らず、「ヘッジ」や「オルタナティブ」等まで組み込んでポートフォリオがごちゃごちゃし始める。(意識の上では初心者は脱して投資中級者だと思っている)
- 重症→過度な情報に晒されて更に様々な投資スタイル(個別株や暗号資産等々も)の軸が混じり合って意味不明なポートフォリオになっている状況。迷子の極地。自分でも何を目指しているのか分からないけど、ポートフォリオの意味を聞かれると、それなりに整合性の取れた説明はする。→根本的に投資とは何か?から教育し直さないと厳しい。そもそも投資に向いてない可能性が高い。
今回の Bさんは上記の症例で言えば中等症辺りでした。
ヘッジに金を買っていたり、何か資源系の先物を買ったりしなきゃと考えていたようです。
Bさんの場合も、最低限のインデックスの意味とか投資信託とか先物とかヘッジとか投資界隈の用語は知っていますし、実際に投資をしているので世間的な意味合いで言えば、「金融リテラシーが高い人」と言えると思います。
しかし、私から見れば投資をやっていないレベルの人と正直大差ありません。
いや、もしかしたら変に情報を仕入れて「投資」について勘違いしている可能性もある場合は全く投資やったことのない初心者の方がマシかもしれない。
話を聞いていくとBさんは、結局アメリカ株式のインデックスに長期で投資したいと言う話でした。
その観点から、S &P500とかナスダック、ダウ、と複数の指数に連動するインデックスファンド買い、更にオールカントリー系株式インデックス(米国株が6割程度を占める)とか色々なインデックスファンドを買っており、そのそれぞれにある程度アメリカ株が入っていると言う状況。
そんな中、「今後株が下がると思っているのでそのヘッジとして金を買おうと思っている」とか、「原油とか資源系が今後上がると言われているので検討している」とかで意見が聞きたいとのこと。
うーん・・・実は結構こういう相談は困ります。
私は別に市場予測をするつもりはありませんし、その人がどうすべきか?という個別具体的な答えを提示するつもりは毛頭ないのですよ。でも、相談者はそんな何かしらの「答え」を提示ししてくれることを期待している (厳密にはそんな予言は誰にとっても不可能なんですけどね)
このような相談の時、私が言えることは「投資の本質的な考え方」だったり、「その人がどういう投資を行うのが良いのか?」について自ら気づいてもらうコーチングだったりします。
今回も、Bさんに対して私が行った問い掛けは
「そもそも何を目的として投資を行なっているんですか?」
「その目的を達成する為に必要な投資期間とリターンは?」
「どういう投資スタイルが自分に合っていると思う?」
「今のBさんのポートフォリオはその目的に沿っていると思うか?」
「現状、全体として株式のインデックスへの投資になっており、オールカントリーにも6割ほど米国株が含まれているのでこれもほぼ米国株式への投資になっていることは理解しているか?」
「そもそも何故米国株式に投資したいのか?」
「現金はどれくらい手元に置いておくのが良いと考えている?」(B/S、流動性の視点)
「家族の中の投資理解度は?」
「株式投資の場合、最悪半分になることも考えられるけど一時的にせよそれは受け入れられるか?」
「今後5年以内に大きな支出はあり得る?」
etc
といったものです。
この過程でBさんは自分の投資を振り返り、現状の齟齬に気づきました。
結果、Bさんの想定する投資期間やリターン、手元流動性、ファイナンシャルプラン(ライフプラン)を前提にすると、シンプルなダウとナスダックに連動するインデックス投資を行うということに落ち着きました。
下手に自らのマクロ経済予測をもとにヘッジを行うとか、目先のニュースをもとに色々売買するとか、ネットの怪しい投資話を検討するとかしないで、今自分が投じれる資金(そもそも Bさんは自信が無かったからか投資資金が小さすぎた。)を長期で株式へ投資することが最も合理的とBさん自ら判断したのです。
Bさんが、最後に発した言葉は印象的でした。
「ああ、僕は分かっているようで投資のことを何も分かってい無かったんですね。原理原則が大事と寺島さんが言っていたことが今やっと理解できた気がします。本当には投資を分かっていないから色々な情報に触れて振り回されて、どれが自分に合っているんだろう?リスクを小さくしなきゃ!でも、リターンも欲しい!と悶々と考え続けることになっていたことに気づきました。」
本物の金融リテラシーは応用が効き、あなたの人生を豊かにする
私は、金融リテラシーはあなたの人生を助ける知識だと思っています。
しかし、ここで言う「金融リテラシー」とは、世間的なノウハウや手続き知識、制度の知識に偏った金融リテラシーなどではなく、本質的なファイナンシャル思考であったり資本主義の理解だったり、自分自身の人生に合わせた運用や全体視点だったりを意味します。
「お金に振り回されたくない!」
と多くの人は思っているでしょう。
それには、この本当の意味での金融リテラシーが必要です。
賢明なあなたはご存知の通り、お金はあなたの人生をよくする為に使うツールに過ぎません。そして、お金をツールとして上手く利用するには、まず「お金」について深く理解すべきです。
それには、経済や会計、歴史、等々の勉強が必要であり、ネット調べたら出てくるお金のノウハウは大して「お金」の理解には役に立たないと言うことをを理解しておきましょう。
お金に支配される人生ではなく、お金を支配する人生にしたい人は、本物の金融リテラシーを身につけることを強くお勧めします。
投資の視点でも本物への投資が最も効率的
金融リテラシーの最たるモノとも言える、「投資」の視点からも、”本物の金融リテラシー”を身につけるための時間や労力の投資が最も効率的といえます。
手続きや制度の知識、細かい節約、お得情報、ノウハウは応用が効きません。常に最新の情報を仕入れてアップデートしなければならないものです。
逆に、本物の金融リテラシーは一度身につければいくらでも応用が効きます。
原理原則とはそういうものなのです。
あなたも学ぶなら応用が効き、長く効果がある原理原則を学びましょう。
それが投資効率として最高ですし、その実践こそが本物の金融リテラシーを身につけることと言えるのです。
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