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こんにちは、マネートレーナの寺島です。
今回も前回から引き続いてLIFE SHIFTの時代というテーマで書いていこうと思います。
[前回の記事]
今回は、「LIFE SHIFT時代を楽しく生きるために必要な3つの能力」について
現在、社会は大きく変化してきており、テクノロジーの急速な発展も相まって過去の生活様式、考え方ではこれからの時代に対応できないと思われます。
このサイトでは、これから訪れるであろう時代を「LIFE SHIFT時代」呼び、その時代を100歳に迫る長寿命化とそれに伴う金銭的問題、個人の幸福という視点で書いていこうと思っています。
ということで、僕が考えるLIFE SHIFT時代に必須と思われる3つの能力をご紹介。
- ファイナンス思考&投資能力
- 自分を知る能力
- 適切に発信する能力
の3つです。
これらは全部繋がっています。
どれが抜けてもLIFE SHIFT時代を楽しくは生きていけないでしょう。
それでは、1「ファイナンス思考&投資能力」から
1ファイナンス思考&投資能力
まずは、人生のインフラを支えることに直結する能力です。
これがないと人生が安定しませんし、安心感も得られません。
リーマンショックあたりから資本主義が終わるとか言われてきましたが、なんだかんだまだまだ世の中は資本主義であって、お金がないとやっていけないのが現状です。
そこで、LIFE SHIFT時代においても最低限の個人ファイナンスの知識は必須と考えます。
むしろ、これからの時代をお金に縛られないで自由に生きるためにもこの能力は必須となるでしょう。
最近、巷でも「金融リテラシー」や「お金の教養」と言ったことが話題のようですが、それを教える主催者によってはもの凄く偏っていてあまり意味がないか、むしろ有害と感じる内容もあって、その点は気をつけて欲しいところ(この点は、後日記事にします)
では、ここで言う「ファイナンス思考」「投資能力」が何を指すか?と言うと
「ファイナンス思考」
→自分の持つ資産と負債を把握して、それを最適化し将来キャッシュフローを産む良質な資産確保を目指す思考のこと。
ファイナンス思考においては個人の給料を稼ぐ労働力も投資によるキャッシュを産む力も同等の資産と定義します。
この単語は朝倉祐介氏の著書「ファイナンス思考」から拝借しました。
元々、僕がしている仕事が「個人の資産と負債の最適化コンサル」と「投資教育」でしたのでこの本のコンセプトと非常に似ており、違いといえば会社に注目しているか?個人に注目しているか?くらい。
これはよくある家計改善ネタやその辺のFPがアドバイスするFP相談の内容とは多くの点で異なります。
今の年収を上げようとすることやただただ日々節約に励むことだけがファイナンス(家計)の解決策ではないんですよ。
これはP/L脳の視点。
(P/L脳に関して、知らない人には少し難しく感じるかもしれませんが、言い換えると「目先の利益ばかり追う思考回路」とでも理解してください)
目先ばかり追っても長期的には効果が薄いのですし、本質的な解決策にはなりません。
上記のP/L脳的解決策の多くは、節約に汲々として生活を楽しめなかったり、収入を上げるために残業を増やし、他の家族にも働いてもらうなどひたすらシンドイ策であることが多く、負担感ばかりで続かない・・・と言う例もよくみます。
- 自分の保有する資産の質を上げること。
- 負債の整理、最適化。
- 常に上の2つを意識する
これが根本的な解決策です。会社と同じ。
多額のお金を垂れ流す負債や価値が減価し続けるだけの質の悪い資産を保有したまま、ただ目先を頑張ることは徒労に終わります。
「ファイナンス思考を身に付け、実践する」
これによってお金の心配はなくなり、生活に余裕が出来、将来不安も縮小していくのです。
その結果、自分のやりたいことに意識が向く。
お金の心配や将来不安なまま人は自由に考えられません。
まずは敵を知りましょう
お金のことをよく知らないから不安なのです。
お金のことを拒否するから損ばかりするのです。
適切にお金をコントロール出来ると思えれば不安は消えます。
そのためのファイナンス思考です。
「投資能力」
次に「投資能力」について
「投資能力」
→価値と価格の違いを自分なりに考える力
シンプルにこれです。
世の中の商品についている価格とその本質的な価値の差が投資利益につながります。
設定する投資期間やリターンとするモノなど細かく説明すると詳細に過ぎると思うので、ここでは上記の理解だけで十分。
「ファイナンス思考」との繋がりで言えば、質の良い資産を買う時に「投資能力」は必要になります。
価値以下の価格で資産を買うことが肝要
価値の測り方がここでは大きな問題ですね。
これはある程度の理屈と経験による部分で訓練が必要になります。
現在、僕が見る限り多くの人には投資経験がありません。
つまり、価値と価格に無頓着な人ばかりと言うことです。
多くの人が「感情」のみを根拠に買い物をしています。
言い換えれば「感情」よって付けられた曖昧な価値しか見ていません。(その価値は多くの場合幻想)
感情による買い物を僕は否定しませんが、感情のみによる購買行動にはあまりにも多くの失敗があることも事実です。
以下のように合理的な価値測定の上に感情を乗っけるのは大いにアリ
このりんごは市場に出ている他のりんごと比べて3倍もの値段がする。食べ比べると確かに美味しい。
しかし、3倍美味しいか?と言うと疑問だ。
でも!このりんごを作っているおじさんの心意気が好きだし、今後もこんなりんご作り続けて欲しい!俺はこの3倍の価格でも安いと思う!だから買いだ!」
こんな風、客観→主観の順を追って買い物をするなら良いんです。
合理的には疑問があるかもしれないけど、感情からこれを買うことは自分にとって良いことだ!納得できる!と自信を持って言えることが大事なんです。
客観的な事実を把握した上で主観的に判断するのは良いんです。人間だもの
しかし、世の中を見ていると客観的な事実を把握しないまま主観のみで買い物をしている人が大半。
さっきのりんごの例で言えば
市場価格を知らずに口の上手い営業マンの売り込みに乗せられて買うようなものです。
そのりんごが市場価格に対して3倍の値段であることを知らず、食べ比べることもしないで、
「このりんごはプレミアムなものです!こんな美味しいりんごは他に絶対にない!健康にも良いし、肌も綺麗になりますよ!今だけ限定でこの値段です!どうですか?」
というような煽り文句を真に受けて買い物を決断する・・・
これが世の中の購買の現実です。一方的な煽りで買い物をしてしまう。
損していることにも気づかない。
ここでのテーマは「投資能力」でしたが、投資と消費は表裏一体なので日常の買い物も同じ視点から指摘できます。
中には「損に気づかないならば良いよ」という人もいるかもしれませんね。
しかし、世の中を見ると多くの人はお金に困っています。
「うちは余裕があるし、三倍くらい多く払うことなんて気にしないよ」
なんて家庭はどれくらいあるでしょうか?
しなくて良い損はしない方が良いのです。
そして、一番の問題は客観的な事実の確認、つまり価値を測る意識のない人は騙されやすいということ
本当に感情を煽られて買い物をする人は騙されやすいです。
悪意のある人にとってこのような人は良いカモ。
自分がカモにならないためにも「投資能力」を身につけることは重要になります。
「ファイナンス思考」と「投資能力」を身につけることは、言ってみれば自分を守る知識・考え方を身につけることです。
LIFE SHIFT時代を自分らしく生きていく上でまず防御を固めましょうと
私たちが生きている資本主義の世界の基本原則くらいは知っておきましょうと
お金に振り回されるのではなくお金のコントロール能力を獲得しましょうと
この土台の上にLIFE SHIFT時代の生き方が乗っかってきます。
「年金はいつからもらえるか?」などの自分の力の及ばないことをいくら心配しても仕方ないです。
お金の心配をしながら長寿社会を生きるのは不安でしかなく、自分らしく楽しく生きるなんて夢のまた夢になるでしょう。
全ての基本は、お金のことを自分でコントロール出来るという実感です。
長くなってきたので2つ目のポイントは次回に
お読み頂きありがとうございました。