あなたの投資家ステージはどこ?個人投資家の成長ロードマップについて

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こんにちは、寺島です。

今回は、投資家のステージ変化について書いていこうと思います。

 

一重に「投資家」と言いましても、その人の投資家ステージは様々です。

お小遣い稼ぎが目的の投資家もいれば、将来の資産形成を目的とする投資家もいますし、はたまた「世の中を良くする企業を応援したい!」という高い志を持った投資家もいます。

 

実は、これら投資家ステージによってその投資家が得られる投資利益が全く違うことをご存知でしょうか?

得られる投資利益が違うということは、投資が自らの人生に与える影響度も変わってきますので、自分が今どのステージの投資家なのか?は意識しておくころは有益でしょう。

そして、あなたが本来理想とする投資家像がもしあるのであれば、今回ご紹介する投資家ステージのうちどのステージの投資家がその理想に該当するのか?をイメージしてみてください。

具体的にイメージが出来れば、あなたの理想の投資家へ向かう方法がわかるかも知れません。

 

投資家のロードマップ

 

それではさっそくいきましょう。

僕が勝手に分類した投資家ロードマップによると、概ね投資家は以下のように投資家として成長していきます。

 

  1. お小遣い稼ぎ目的の投資家
  2. 将来の資産形成目的の投資家
  3. チャレンジの土台するための投資家
  4. 高度な趣味としての投資家

 

以下で、一つずつ簡単に解説していきましょう。

 

 

お小遣い稼ぎ目的の投資家

 

まず、全ての投資家はここからスタートします。

とりあえず投資を始めてみたというステージですね。

 

ここでは主に「少しでも投資でお金が稼げれば良いなぁ」というすけべ心が原動力です(笑)

このステージの投資家がイメージする利益はせいぜい数万円〜数十万円程度になるでしょう。

まさにお小遣いというレベルです。(必然的に損も同程度になります)

 

「いやー今日は投資で1万円儲けたから飲みにいこうかな」

といった会話もこのステージの投資家の間ではよく交わされています。

 

上記の通り、イメージされる投資利益が小さいので、投資金額も必然的に数万円〜数十万円程度、多くても百万円くらいが中心です。事実として、この程度の投資金額ならその人の人生に与える影響はほとんどないでしょう。

損をしたところでたかが知れているということです。

 

投資金額数十万円程度が全て無くなってしまったとしても通常大した問題にはなりませんよね?悔しいし、悲しいとは思いますが・・・

また仮に、投資金額が倍になったとしてもその人の人生へ与える金銭的影響はほとんどないでしょう。したがって、投資方法云々についてはパチンコや、競馬、宝くじ等公営ギャンブルと同様好きにすれば良い。彼らはギャンブルと同じ様に投資で儲けが出ればすぐに飲みに行ったり、欲しかったモノを買うなど散財し、また明日から「勝負!」「勝った!」「負けた!」と言っています。投資方法や戦略以前に彼らには、長期的な視点が欠けています。

 

お小遣い稼ぎ目的の投資家はこれの繰り返し。勝っても小さいし、負けても小さい。このステージの投資家は数百万円オーバーという投資利益はイメージ出来ていません。

 

  • 投資歴 (初心者ー
  • 知識レベル(低い)
  • 運用金額(数万円〜
  • 目標利益(数千円〜
  • 運用期間(短期

 

将来の資産形成目的の投資家

 

次に「将来の資産形成を目的とした投資家」というステージについてご説明します。

このステージの投資家は、「資産形成」という単語が示す通り人生レベルのお金が視野に入っている投資家です。

 

ですので、求める投資の成果も当然、数万円とか数十万円といったお小遣い稼ぎレベルは超えて最低でも数百万円、普通は数千万円程度を目指すことになるでしょう。投資金額も勿論、数百万円〜数千万円という単位です。

したがって、このステージでは、「お小遣い稼ぎの投資家」とは違い、きちんとした投資戦略が必要になります。

 

”人生の資産形成”を目的にしますので必然的に長期運用が基本となり、お小遣い稼ぎ投資のように短期視点で適当にやったり人任せではほぼ確実に失敗することになるでしょう。そして、このステージで大きな失敗をした場合、下手したら人生に影響が出るレベルでの損失に繋がりかねません。

 

実際のところ、この投資家ステージが真の意味で投資家のスタートラインと呼べます。

このステージでは以下の様な点を最低でも考えなければいけません

 

  1. ライフプラン
  2. 自分の財務状況(B/S、P/L)
  3. 分散投資の理屈
  4. インデックス投資の理屈
  5. 経済の基礎知識(金利、GDP、消費者物価指数、人口動態、等々)
  6. ビジネス関連知識
  7. テクノロジーへの興味
  8. 政治・地政学・心理学・歴史・統計学 等々の基本的知識
  9. 収入の安定性

 

これくらいは最低限考えられて、やっとインデックス投資家が名乗れるレベルになります。

最終的に投資額が数千万円を超えるであろう「資産形成を目指す投資家」のステージは、この基本ができていることが前提条件です。すなわち、総合的な基礎知識に裏付けられた”平均的”な投資期待リターンを目指せる運用能力と、基本的なリスクコントロールが出来るレベルの投資家でなければなりません。

 

この意味で、巷のSNS上にいる誰かの受け売りで盲目的にインデックス投資をしている様な人や、定期預金感覚でろくに学びもせずに投資をしている人達は全くもってこの投資家ステージには足りないということがよく分かるでしょう。

シンプルな積立インデックス投資を実践するにも投資家としてある程度のレベルになければ本当の意味でのインデックス投資を実践することは出来ないのです。

 

そして、お気づきの通りこのロードマップの中で前回触れた「人生の必要経費をまかなう目的の金融投資」は、このステージまでの話になります。

 

  • 投資歴 (中級者ー
  • 知識レベル(中レベル)
  • 運用金額(数百万円〜億単位)
  • 目標利益(数千万円〜億単位)
  • 運用期間(中長期

 

 

チャレンジの土台とするための投資家

 

 

このステージの投資家は、いわゆる自前のベーシックインカムを築くことを目的としている投資家です。

より具体的に言うと、金融資産から毎年の生活費くらいは賄える程度の配当を得ることで自分自身は人生において重要なことや、やりたいことにフォーカス出来る様にすることを目指す投資家です。

 

したがって、資産は最低でも5000万円以上〜数億円の規模が前提になります。

そして、その金融資産を安定的に運用出来る能力とメンタルも必須です。

このステージの投資家は、既にそれなりの投資経験と成果を出して来た実績もあり、人生のお金の悩みや問題という意味では、もはやそこまで気にしないレベルまで到達していることでしょう。

生活のために仕方なく労働する世の大多数のサラリーマンとは違い、日々のお金のことは気にせずどんどんチャレンジ出来る状態を実現しているのがこのステージの投資家のイメージです。

 

ここからガンガン金融資産を増やしていくというよりも、一生自分が楽しみながら出来る様な仕事を模索したり、趣味を極めに行ったりと人生においての「幸福」やバランスを目指すことが現実的に可能なので、楽しく生きることが出来るステージとも言えます。

ここまで到達するためには、投資初心者の時代からある程度この状態をイメージすることが近道となるでしょう。すなわち、お小遣い稼ぎ目的で投資を行っていたり、短期的な利益をすぐに引き出して消費してしまう様なことをしていてはいけないということです。

 

よくある投資を始めたばかりの投資初心者が抱く疑問に「再投資をしていく場合、投資をしているお金はいつ引き出して私は使えるんだろう?」というものがありますが、この質問に対するこのステージの投資家からの答えは「自前のベーシックインカムになる程度まで資産を膨らませるのが最優先で、そこから溢れてくる配当を使える日まで待ってください」という返答になります。

当たり前のことですが、10万円の3%配当は3千円にしかなりません。

これを毎回消費していては元本はいつまで経っても10万円のまま。また、その10万円も急な必要性から出費すればすぐに消えてしまう程度の金額です。そして、当たり前ですが元本が無くなってしまえばその後配当も得られないことになります。

一方で、元本を1億円まで増やせば3%の配当は300万円となります。これくらいあれば日々の基礎生活費のベースとしては十分な人が多いでしょう。この場合、元本の一億円は全てを一括消費するというよりも今後半永久的に金の卵を生み続けるガチョウとしてメンテナンスしていくイメージになります。

 

もちろん、最悪でも1億円の買い物ができますが、投資初心者や投資をやったことがない人ほど「せっかくの一億円をパーッと全部使いたい!」という消費脳になりがちで、元本を維持したまま配当金を得ていくということに頭が行きません。宝くじの当選者にもこういう人は多いですよね?いくら当選しようがパーッと使っておしまい。後には何も残りません。

参考記事 

 

 

- 目先の少額消費を繰り返したいのか?

- それとも将来楽になるために、今は我慢し将来金の卵を産み続けるガチョウを育てるのか?

これを決めるのはあなた次第です。

 

 

繰り返しになりますが、投資家のステージはステップになっています。

自前のベーシックインカムになるほどの大きな金融資産を築くためには、長期の資産形成を目的とした投資を実践しなければならず、その間の投資利益は複利の恩恵を受けるために再投資に回ります。お小遣い狙いで数万円とか小さな利益をいちいち引き出して使っていてはダメなのです。

僕の実感では、多くの人はこの”お金の悩みから解放されたステージ”をなんとなく理想としている様に思いますが、明確な投資家イメージを持てずに投資の入り口でお小遣い稼ぎ意識のままずっとウロウロしている人が多い様な気がします。

もし、「ああ、自分の目指したい投資家の姿はこれだった」とこの記事を読んで思った人はまずは小さくステップ通り始めることです。目指す場所さえ明確なのであればいずれ辿り着けるでしょう。

 

  • 投資歴 (10年以上・上級者ー
  • 知識レベル(高い)
  • 運用金額(数千万円〜
  • 目標利益(数千万円〜
  • 運用期間(長期

 

 

 

高度な趣味としての投資家

 

最後の投資家ステージです。

このステージの投資家は、その言葉の通り「高度な趣味」として投資を一生楽しんでやろうと考えています。

つまり、

 

- この世界のあらゆることを知りたい

- その仮説検証の場として投資を実践したい

- 投資スタイルも知りうる限り理解したい

- 自らの投資を追求したい

- お金が増えること自体はもうそこまでの興味はないけれど、数字が増えるゲーム性は好き

- 人生と投資を掛け合わせたい

 

と考えています。

投資初心者にはまだあまり実感が湧かないかもしれませんが、株式投資に関連する知識領域は広範に及びます。

ざっと思いつく限りでも以下の様な領域に跨るのが投資というゲームです。

 

  • 経済学(マクロもミクロも)
  • 歴史学
  • 心理学
  • 哲学
  • 地政学
  • 政治学
  • ビジネス関連知識
  • 会計学
  • 情報リテラシー
  • コミュニケーション能力
  • 数学
  • 最先端テクノロジー領域の知識・興味
  • 経営学
  • 統計学
  • 語学
  • 等々

 

投資とはすなわち、この世界を形作る資本主義の原理を理解し利用することです。

言い換えると、この世界が今後どの様になっていくか?を考えることが投資に直結すると言えます。

投資対象はその変化を引っ張る資本主義が生み出した「会社」という存在ですので当然ですね。

未来が読めれば先回りして投資を行い莫大な利益も見込めることが想像に難くないでしょう。

 

そして、投資の場は当たり前ですが参加者が存在しています。(最近はロボも)

人間が多数参加し大規模な奪い合いゲームを行っている場が株式市場です。

人間心理を大きく反映した欲望渦巻くゲームは、当然ですが一筋縄ではいきません。

 

直近でも、実体経済は大きなダメージを受けていることは明白な中、株式市場はいち早くV字回復を演じています。多くの人が株価も当然下がると考えているところ、色々な思惑や構造によって逆にガンガン上がっていくという摩訶不思議な現象は株式市場においては珍しいことではありません。素人考えほど痛い目にあうのが株式市場ですし、また一転今回の様に玄人ほど痛い目にあうのも株式市場なのです。

 

すなわち、株式投資とは大きく分けて、①「世界の変化を考えるという思考のゲーム」でありながら、一筋縄ではいかない「巨大な奪い合いの人間心理ゲーム」であると言えます。

 

この二つのゲームが入り乱れ複雑に絡み合っている。だからこそ、同じ会社の株をある時点で「買う」と判断する人と「売る」と判断する人が存在しているのです。その違いは、認識している情報から導かれる結論の違いかもしれませんし、行っているゲームの違いかもしれません。

端的に言えば、株式投資は「知の総合格闘技」です。すなわち、学ぶことは無限にあり極めようと思えば極上の趣味となるでしょう。

 

株式投資はあらゆる応用にも繋がる

更に当たり前のことですが、あらゆる知識を総動員して戦う知の総合格闘技のために学んだ知識は広い範囲に応用が効きます。

 

:会計知識とビジネス知識を掛け合わせれば、自らビジネスを行うことも可能になりますし、今後の世界の方向性が理解できれば自らの身の振り方にも役立ちますし、子供の教育にも有効でしょう。

:人間心理に強くなれば、あらゆるゲームをより楽しめますし、お金の流れが理解できればこの世界の構造も見えてきます。(損しづらくなる=金融リテラシーとも言いますね)

:また、ブレない自分を確立しなければ株式投資の世界では真っ先にカモになりますので、哲学を学び自己を確立することも必要です。この哲学は、そのまま自らの人生の幸福を考える際にも役立てることができます。

 

つまり、趣味として投資をやることは良いことづくめなのです。

こんなに楽しく、人生に有益なことを学びながらお金も勝手に増えていくとか最高じゃないですか!

 

僕自身、投資からあらゆることを学び、実践し、それらを応用してビジネスも行っています。

また、投資を通じて未来にも興味がどんどん湧いてきてポジティブな気持ちになれますし、この世界の構造がよく理解できるので自然と有利なポジションを取ることも出来てお金は勝手に増えていきます。

この様に、自分自身のやりたいことや生きがいを追求して生きることも投資を始めたから実現できたと思っています。

 

  • 投資歴 (ベテラン
  • 知識レベル(深さも広さも高レベル)
  • 運用金額(億以上が普通だがこのステージは意識の問題が大きいので資産額は少なくても良い
  • 目標利益(こちらも普通は億単位
  • 運用期間(生涯投資家

 

 

 

まとめ

 

以上、投資家の成長ステージについてでした。

初めは皆初心者です。

しかし、そこでそのままでは不味いことに気づいて自らの投資家ステージを上げ始める人は僕の見る限り1割もいません。

つまり、9割の新規投資参加者はずっと投資家ステージは1のままなのです。

 

  • 「お小遣い稼ぎができたらいいなー」
  • 「個別株は難しいから地道にコツコツ積立しよう!」
  • 「〜さんが言っていたから投資を始めました」
  • 「投資で10万円儲かった!このままいけば億万長者だ!」
  • 「投資雑誌を毎回買っています!」
  • 「youtube で投資を学んでいます」
  • 「何を買えば良いですか?」
  • 「いつ買えば良いですか?」
  • 「株価は上がるんでしょうか?」
  • 「暴落はいつ?」
  • 「有望な銘柄を教えてください」
  • 「いつ売れば良いですか?」
  • 「優待投資家です!」
  • 「安全重視で高配当株投資をやっています」

 

等々、この様なことを公に言っている人は大体投資家ステージ1です。

見分ける方法は簡単。

 

「あなたの投資金額はいくらですか?その合理的な理由も教えてください」とその人に聞けば良い。

 

その答えが、投資額100万円以下ならほぼ投資家ステージ1確定です。

大手ロボアド会社や大手ネット証券会社の調査でも、口座開設者の8割が投資金額100万円以下と出ています。

つまり、彼らは「お小遣い稼ぎ目的の投資家」です。

 

僕がこれまで多くの人をコンサルをした経験からは、大半の世帯は合理的に見て100万円以上投資に回すお金の余裕があります。しかし、ほとんどの場合せいぜい数十万円程度の投資金額に留まっているのが実態。

総資産は1000万円あるが、200万円は保険で700万円は定期預金、50万円がiDeCoで、50万円が積立投資・・・という例は非常に多いです。

毎年安定的にプラスの家計で、この総資産に対しての投資比率は通常リスクを取らなすぎと評価できます。少なくとも資産形成に繋がる投資にはなっていないと言える。投資家ステージ1で言及した通り、1000万円の総資産に対して50万円ぽっち無くなろうが倍になろうが、この人の人生に大きな影響は与えないことでしょう。

 

この様な投資比率の人に理由を聞くと、やはり「よく分からないから」「不安だから」「リスクがあるから」とのことで、投資利益も多少儲けが出れば御の字という意識なのがありありと出ています。

これが日本の多くの個人投資家の実態です。

 

上記の通り、多くの個人投資家のステージは1で、多分一生そのままだと思われます。(自分が投資家レベル1だということにも気づいてないでしょう)

だからこそ、自分の今のステージに気付き投資家ステージを上げようという意識になれば、あなたの人生は大きく好転できる可能性が高いのです。

一般的に、適切な投資金額で年利3%程度運用を生涯続けられればお金に困ることはほぼありません。それを最低限達成できる投資家ステージは2の「将来資産形成を目的にした投資家」です。

このハードルは決して高くない。しかし、意識して投資家ステージを上げなければ一転して非常に高い壁となります。投資家ステージ1のままでの達成率はほぼ皆無と言えるでしょう。

 

長くなりましたが、以上が投資家ステージとそのロードマップについてでした。

あなたの投資家ステージはどこだったでしょうか?

もし、投資家としてのレベルを上げたいのであれば記事下の無料e-bookをまずはダウンロードしてみて下さい。

 

それでは、また!

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